東方赤目日記
>あとがき

≫赤目日記に戻る

彼方の空、いつかの空 ― あとがき ―

少女は何も語らず、何事にも動じず、ただ全ての事象をあるがままに捉え、ただ全ての事象に一定の距離を置く。誰よりも冷たく誰よりも無頓着に、誰よりも冷静に誰よりも無機的に。

ただ、忘れないで欲しいことは、
そんな少女もまた、『人間である』ということ。

今回、自分がこの小説で言いたかったことはその一言だけです。

そこに在るだけで誰かを支え、そこに在るだけで誰かに支えられている。
ゆったりとした時の流れに生きる幻想の少女達に、自分はそんなイメージを抱いてきました。

今回の霊夢と魔理沙の関係は正にその具現でしょうか。
描ききれなかったことがあるため、一方的に魔理沙が霊夢を支えてるような話になっているのは自分の力不足によるものです。(汗
本当は、構想では8章ぐらいまである予定だったんですが、時間と力量不足により泣く泣く削ることになってしまい……ああああああああ。

あ、今回のメインキャラは基本的に霊夢と魔理沙ですが、レミリアも結構目立ってましたよね。
あの構想は自分の中に在るものなんですが、『何故レミリアが霊夢のことを気にかけているのか』は、多分、レミリアは霊夢の中に自分と同じようなものを感じたからだと思っています。

この小説の中でのレミリアは、『霊夢の全てを知っています(変な意味じゃなくて)』。
彼女がいつ何処からどのようにして『この世界』にやってきて、どのように過ごしてきたのかをレミリアは『視てしまった』と個人的には思っています。
そんな姿を見て、レミリアは同じく『運命という言葉に囚われている者』として霊夢を気にかけているのではないか……とか。
しかし、霊夢の運命の『終点』は既に決められたもの、『道程を操るだけ』の彼女にはその運命を『塗り替える』ことができなかった。

……相変わらず確証もへったくれもない、感情だけで判断した妄想なんですが……。
少なくともこの小説の中の世界では現実の話です……ということで。(汗


今回、このような形で『東方という世界』を表現することができて本当に幸せに思っています。
それもみんな、東方の創造主である『ZUNさん』と、東方を愛する東方界隈の皆様。
そして、想いを綴るだけの日記、そしてこの小説にまで付き合ってくださったこの本をお持ちの全ての方々によって支えられていたからです。
自分独りだったら、こんな場所まで歩いてくることなんて出来ませんでした。

同じ志を持つ仲間が居て、同じ想いを持つ仲間が居る。
そこに在るだけで誰かを支え、そこに在るだけで誰かに支えられている。

そこに在る『ひとたち』は、『現実の世界』でも『幻想の世界』でも変わることなく存在しているのではないでしょうか。

全ての『ひとたち』に感謝を込めて 

2004/08/15 赤目

SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO